流産手術(子宮内容除去術)
Miscarriage
流産とは
流産は妊娠22
週未満での妊娠終了,すなわち胎児が外にでてきてしまう、または子宮内で発育せず心拍の見えない状態を指します。
妊婦の高年齢化と共に流産率は上昇傾向となってきています。
妊婦の高年齢化と共に流産率は上昇傾向となってきています。
Miscarriage Surgery
流産手術について
手術に際して、術前の採血、心電図の検査が必要になります。

子宮の入り口は通常ピンホールぐらいしか開いていません。子宮の中の処理をする為には、子宮の入り口を開く必要があります。
手術前の準備として、周りの水分を吸収し膨張するラミナリア(ラミセル)という器具を挿入します。

数時間かけて子宮口を開き、実際の手術になります。
子宮の中を吸引器を使い摘出します。
この際痛みを伴うので麻酔(静脈麻酔)を用います。
子宮の中を吸引器を使い摘出します。
この際痛みを伴うので麻酔(静脈麻酔)を用います。
Complications
合併症について
出血
操作に伴い出血が多くなる事があります。妊娠子宮は軟らかく出血傾向が強くなります。
稀に輸血が必要なこともあります。
子宮穿孔
極めて稀ですが、処置中に子宮に穴が開いてしまうことがあります。
穴の大きさによっては、緊急手術となることもあります。
内容物の遺残
遺残:手術を行っても子宮の形や妊娠週数によって内容物が十分に排出されず、残ってしまうことがあります。再手術の可能性も稀にあります。 感染:術後に発熱、腹痛を起こすことがあります。抗生剤にて予防しますが、場合によっては入院管理が必要となることがあります。
The Process of Miscarriage Surgery
流産手術の流れ
当院では、子宮内容除去術として、主に吸引法(器械で吸い出す方法)
を実施しています。 通常、20分程度の手術となります。
体調などに問題がなければその日のうちに帰宅できます。
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手術当日の朝、来院時にラミセルという子宮の入り口をゆっくり安全に拡張する器具をいれる前処置を行います。
(入れる際の、痛みの感じ方には個人差があります) -
手術時間は約20分程度で、静脈注射による麻酔で行います。
全身麻酔同様、意識がないので、痛みを感じたり、苦しいなどの症状は基本的にはありません。
麻酔覚醒時に吐き気があることがありますが、時間とともに軽快します。
ただ、生理痛が極端に強い方や、子宮の形の屈曲の強い方などは、術後に生理痛のような痛みを感じる場合がありますが時間とともに軽快していきます。 -
術後は、麻酔が完全にさめるまで、2~3時間お休みいただきます。
目が覚めましたら、診察を行い問題がなければ帰宅となります。
お帰りの際は、安全のため迎えに来ていただくか、公共の乗り物でお帰りください。
Chromosomal Testing of Miscarriage Tissue
流産絨毛染色体検査について
流産絨毛染色体検査は、流産した胎児の絨毛(胎盤の一部)から採取した組織を使って染色体異常を調べる検査です。
この検査により、流産の原因が染色体異常によるものか、母体側の原因によるものか、その他の原因によるものかを確認することができます。
当院でも検査可能ですが、受診の際に担当医とご相談ください。
保険適応について
当院ではすべて自費となります。
検査を受ける際の注意点
この検査を受ける場合は、流産が判明した後、絨毛を採取するために子宮内容除去術という手術を受ける必要があります。
子宮の内容物が自然排出された場合は、膣内の雑菌の影響を受けてしまうため、検査ができません。結果が出るまでの期間は約4週間かかります。
検査結果について
Gynecology Treatment Details