矢内原医院

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ブライダルチェック

bridal check

ブライダルチェック​

ブライダルチェックは結婚する前に行う検査と思われがちですが​、結婚の有無に関わらず、今後妊娠・出産を考えている女性が行​う婦人科検診を含む健康診断のことです。​

クラミジア、淋病などの性行為感染症や、子宮筋腫、卵巣嚢腫などの​病気があると、妊娠や出産に影響を与える可能性があります。​

それらの疾患は症状がないことも多く、事前に検査を行い必要​であれば妊娠前に適切な治療を行うことが大切です。​
​また、貧血、甲状腺疾患、糖尿病などの内科的疾患の有無、​女性ホルモンの状態、詳細な栄養解析などを行うことにより、​妊娠前の自分の身体の状態を知り、今後の健康管理に役立てましょう。​

※検査内容は希望制となります。​

※どの検査をしてよいかわからない場合は受診時、担当医に​ご相談ください。​

Pre-marital Checkup: Examination Items

ブライダルチェック 検査項目

検査項目
超音波検査 膣部超音波
細胞診検査 子宮頚がん
膣分泌検査 細菌培養同定
淋菌
クラミジア
血液検査 甲状腺
風疹抗体
ビタミンD
感染症(B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIVウィルス)
末梢血液一般
AMH
血液型
CA125(腫瘍マーカー)
糖尿病(血糖・ヘモグロビンA1c)
Explanation of inspection items

ブライダルチェック 検査項目の説明

膣部超音波検査

特殊な超音波検査器具を膣内に挿入して、卵巣や子宮などに異常がないかどうかを調べます。この検査によって、卵巣に腫瘍がないかどうか、子宮内膜症によるチョコレートのう胞などがないかどうかなどを調べます。
また、超音波エコー査では、子宮に子宮筋腫や子宮腺筋症がないかどうか、生まれつきの異常(子宮奇形)がないかどうかも調べられ、今後の妊娠・分娩に支障をきたす要因がないかどうかが判定されます。

子宮頚がん検診

子宮頚がんは30~40代に多いがんですが、最近では20代の方にも急増しています。この好発年齢は妊娠・出産をする年代とも重なるため、注意が必要です。この検査は、検査専用の綿棒のようなもので子宮頚部を優しくこすり、 細胞を採取して行います。

細菌培養同定検査

分泌物(おりもの)を培養することによりカンジダなどの病原体の有無を検査します。最近おりものが増えた、かゆみがある人には必須です。また、培養検査で病原性のある細菌の有無を知ることもできます。

淋菌・クラミジア検査

両方とも分泌物(おりもの)を採取して調べる検査です。
クラミジアを治療しないまま感染が長期化してしまうと、不妊症や子宮外妊娠の原因となります。さらに、赤ちゃんが産道で感染をすると、肺炎や咽頭炎、結膜炎を発症するリスクがあるので要注意です。
淋菌感染症(淋病)も未治療で進行すると、不正出血や下腹部痛の原因となり、不妊症につながる恐れもあります。
また、母体が妊娠中に淋菌に感染していると、流産や早産のリスクがあるだけでなく、母子感染で赤ちゃんにうつると、目や血液、関節などの炎症を起こすことで生命の危険にさらされる可能性もあります。

甲状腺ホルモン検査

不妊症に悩まれる女性の中で甲状腺機能異常を有している方が多いことや、日常生活には差し支えない程度のごくわずかな潜在性甲状腺機能低下症でも、流産率が上昇する可能性が示唆されています。軽症の甲状腺機能低下症に対して 甲状腺ホルモンの補充を行うことによって妊娠率や流産率が改善したとの報告があります。甲状腺機能異常の患者に初期流産が多いことは以前より知られていましたが、統計的には習慣性流産患者の約5%に機能異常が認められます。
※甲状腺の治療に関しては、患者さまのご希望を伺いながら他の医療機関をご紹介いたします。

風疹抗体検査

風疹ウイルスの免疫(抗体)の有無を血液検査で調べる検査です。
風疹に免疫がない人が、妊娠初期に風疹にかかると、胎児に感染して、重症になると心臓奇形、聴力障害、白内障、発達障害などの先天性異常が起こることがあります。
赤ちゃんを望まれる方は、是非検査を受けて確認しておきましょう。たいていの方は、中学生の時に風疹ワクチンが接種されていますが、予防接種法の改正にともない、 昭和54年4月~62年9月生まれの方は予防接種率が低いため免疫のない女性が多いので注意が必要です。
風疹は以前、終生免疫といって一度かかったら二度とかからない病気と考えられてきましたが、最近では抗体価が下がってくることが知られています。抗体 がない場合にはワクチンを接種しますが、抗体ができるまでには約2ヶ月かかりますので、妊娠までに十分な問隔が必要となります。また子どもの頃にかかった記憶が あっても水ぼうそうの間違いだったというケースもあるので気をつけましょう。

※公費の負担等に関してはお住いの自治体にご確認ください。

ビタミンD検査

ビタミンDは骨を丈夫にするために必要なホルモンです。日本人の8割でビタミンDは不足しており、4割で欠乏していると言われています。
また不妊症領域では免疫の異常が着床不全や流産を繰り返す原因となるといわれ、ビタミンDにはその着床における免疫を調節する機能があります。
また、呼吸器疾患、自己免疫疾患、各種がん、糖尿病、うつ病にも関係しているという報告もあります。
ビタミンDを食事からは十分に摂取することは困難で、日光に当たることにより皮膚で合成されますが、現代社会で日光を十分当たることは難しい現状があります。
そのためビタミンD 不足もしくは欠乏症の方には、ビタミンDサプリの内服をお勧めすることもあります。

感染症検査
梅毒・HIV

比較的まれな感染症ですが、最近、潜在的な感染者が増えているといわれています。パートナーや赤ちゃんへの感染を防ぐために、感染していないことをチェックしておくことが望まれます。
※梅毒・HIVの詳しい検査・治療に関しましては、患者さまのご希望を伺いながら他の医療機関をご紹介いたします。

B型肝炎ウイルス

B型肝炎ウイルスの感染を調べる検査で、分娩時の母子感染を防ぐためにも欠かせない検査です。ウイルス保持者(キャリア)は 日本では現在約300万人いるといわれています。
日常生活に支障はありませんが、血液などから他人に感染しないように注意が必要です。
女性が陽性の場合は、さらに詳しいウイルス検査を行い、赤ちゃんへの感染率を下げるための治療が必要となります。
※B型肝炎の詳しい検査・治療に関しましては、患者さまのご希望を伺いながら他の医療機関をご紹介いたします。

C型肝炎ウイルス

B型肝炎ウイルスと同様に血液・体液を介して感染しますが、感染力は弱いとされています。
ただし、感染者では、高率に慢性肝炎に移行し、初感染から平均20年後に肝硬変へ、30年後には肝癌へと進展していきます。
B型肝炎ウイルスと違って残念ながらワクチンはありません。

※C型肝炎の詳しい検査・治療に関しましては、患者さまのご希望を伺いながら他の医療機関をご紹介いたします。

末梢血液一般検査

貧血や血液疾患がないかどうかを調べます。日本人の若い女性の約40%はすでに鉄欠乏貧血の状態にあるといわれています。
妊娠中は赤ちゃんの発育・造血に必要な鉄の需要が増すので、さらに鉄欠乏に拍車がかかることになります。
貧血があることが分かれば、食事指導やお薬(鉄剤)の投与をいたします。

AMH 検査

AMH(抗ミュラー管ホルモン)は、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンです。血液中のAMH値を測ると、 卵巣内にどのくらい卵子の数が残っているのかわかるとされています。
卵巣予備能の目安となる評価指標で、不妊症治療分野で注目されている検査です。

血液型(ABO、Rh)検査

赤ちゃんに重症の黄疸を起こすような稀な血液型でないかどうかを調べます。
手術時の輸血での事故や、血液型不適合による新生児溶血性疾患などを引き起こす危険があるので、手術や妊娠時には欠かせない検査です。

CA125検査

女性特有の疾患に幅広く対応する腫瘍マーカーで卵巣がん、子宮体癌に特異性が出るほか、子宮内膜症、子宮筋腫などの疾患でも値が上昇します。

糖尿病(血糖・HbA1c)検査

血糖と HbA1Cは、糖尿病の有無や程度を判断するために行う検査です。
糖尿病は、胎児奇形や妊娠中の合併症など、さまざまなリスクを引き起こす原因になります。

※糖尿病の詳しい検査・治療に関しては、患者さまのご希望を伺いながら他の医療機関をご紹介いたします。

STI Testing

性行為感染症(STI)検査

性行為感染症は、「自分は大丈夫だろう」「まさか自分が」という認識の中で広がっていくものです。
感染しても無症状であることも多く、知らない間に感染を広めていたり、自身の症状を悪化させていたりすることも 少なくありません。
感染症の種類によっては、もし治療をしなかった場合、不妊症の原因となったり、神経や心臓などに深刻な合併症や 後遺障害を残したりすることもあります。
また、粘膜が傷つくことにより、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染しやすくなるなど、他の感染症にかかりやすくなることもあります。
そのため、性行為感染症は早期発見・早期治療が非常に大切です。
また、近年ではオーラルセックスによる咽頭(のど)への感染や肛門性交での感染が増加しています。
とくに咽頭(のど)への感染は症状が出にくいことから、定期的に自身が感染していないか検査することが大切です。

※検査内容は希望制となります。​

※どの検査をしてよいかわからない場合は受診時、担当医にご相談ください。

STI Testing: Examination Items

性行為感染症(STI)検査項目

検査項目
腟分泌検査 細菌培養検査
淋菌
クラミジア
血液検査 感染症(B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIVウィルス)
口腔検査 クラミジア(うがい液)
STI Testing: explanation Items

性行為感染症(STI)検査項目の説明

細菌培養同定検査

分泌物(帯下)を培養することによりカンジダなどの病原体の有無を検査できます。
最近おりものが増えた、かゆみがある人には必須です。
また、培養検査で病原性のある細菌の有無を知ることもできます。

淋菌・クラミジア検査

クラミジアは女性の場合、おりものの増量や不正出血、下腹部痛、性交痛などが現れることがありますが、 半数以上は自覚症状が出ないともいわれています。
また、感染している期間が長いと子宮頚管炎や骨盤内炎症疾患、不妊症の原因になるともいわれています。
男女ともに、キスやオーラルセックスなどの口腔性交があった場合は、のどにも感染する恐れがあります。
ただ、のどに現れる症状は、90%の方が無症状といわれています。
淋病は、女性の場合、おりものの変化などの症状が出ることもありますが、無症状のことも多くあります。
男女ともに、のどの場合は、90%の方が無症状といわれています。
上記のように淋病の方が強い症状が出ることがありますが、個人差が大きいため、症状からの判断は難しくなります。
また、淋病とクラミジアは20~30%で合併していることがあります。

治療法としては、クラミジアは抗生剤を内服します。
対して、淋病は点滴、または注射をします。淋病も適切な治療を行えば完治する病気です。
クラミジア、淋病はともに免疫ができないため、何度も感染する可能性があります。
淋菌・クラミジアは当院での治療が可能です。(症状・状況により他院へ紹介することもあります。)

検査方法(膣内分泌液検査)

分泌物(帯下)を採取して調べる検査です。

検査方法(追加検査項目にある咽頭検査)

のどのクラミジア感染の有無を調べるためにはうがい液を採取します。

感染症検査
梅毒

全国的に近年、梅毒の感染者数が増加しています。
梅毒の病状は大きく第一期~第四期に分かれています。そしてその段階ごとに、症状が変化します。 第一期(感染後約3週間)で性器に硬いしこりができた後、第2期(感染3か月以上)になると、身体に赤い発疹が出ます(バラ疹)。さらに進行して第 3期(感染後3年以上)になると、身体にゴムのようなしこり(ゴム腫)ができ、第4期では命にかかわる神経障害などの症状が現れます。 検査や治療が進歩した現在では、梅毒の末期症状が見られることはほとんどありません。しかし、早期検査と早期治療が何よりも大切です

梅毒は血液検査で感染を確認します。なお、検査可能なタイミングは、感染の可能性がある性交渉から、1ヵ月以降となります。

※梅毒の詳しい検査・治療に関しては、患者さまのご希望を伺いながら他の医療機関をご紹介いたします

HIV

HIV感染症は、「ヒト免疫不全ウイルス」と呼ばれるウイルスに感染する病気です。
HIVに感染すると、高熱・咽頭痛、倦怠感、息苦しさなどのインフルエンザのような初期症状が現れます。この初期症状は数日~数週間ほどで消失するため、風邪と勘違いしてHIV感染に気付かない人がほとんどです。
その後、自覚症状のない期間が数年~10年程度続きます。しかし、体内では病気が進行しており、やがてエイズを発症します。現代の医学では、感染したHIVウイルスを完全に排除することはできません。
それでもエイズ発症を遅らせることや、健康状態を維持することが可能になっています。

HIVは血液検査で感染を確認します。
検査結果が陽性の場合には確認検査が必要になります。確認検査より他院へご紹介する場合がございます。

※HIVの詳しい検査・治療に関しては、患者さまのご希望を伺いながら他の医療機関をご紹介いたします

B型肝炎ウイルス

B型肝炎は肝臓に炎症を起こす病気です。B型肝炎ウイルス(HBV)によって引き起こされます。
血液を介して感染をする為、輸血を受けたり、注射器の使いまわしをしたり、性交渉などで感染します。
症状は、だるさ、食欲がない、濃い色の尿がでる、発熱、黄疸(身体や白目が黄色くなること)などで、感染してから症状がでるまで1~2ヵ月程度かかります。
症状が出るのは感染した人の3分の1ほどと言われ、症状が出ないまま自然に治ることもあります。
急性肝炎として数ヶ月で治る場合もありますが、慢性化した場合は、肝硬変や肝臓がんへ進行することもあります。

※B型肝炎の詳しい検査・治療に関しては、患者さまのご希望を伺いながら他の医療機関をご紹介いたします。

C型肝炎ウイルス

B型肝炎ウイルスと同様に血液・体液を介して感染しますが、感染力は弱いとされています。
ただし、感染者では、高率に慢性肝炎に移行し、初感染から平均20年後に肝硬変へ、30年後には肝癌へと進展してしまいます。
B型肝炎ウイルスと違って残念ながらワクチンはありません。

※C型肝炎の詳しい検査・治療に関しては、患者さまのご希望を伺いながら他の医療機関をご紹介いたします。

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